れあこん

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愛を誰かの心に呼び起こさせることができるものは人間に値する - ted2(テッド2) レビュー

はじめに

全米はもちろん、日本でも大旋風を巻き起こした超問題作、ted(テッド)。 可愛い姿をしたクマの人形がPTAも真っ青の下ネタ全開で暴れ回る名作でした。 本作はそんなtedの続編。前作がとても気に入っていたので、期待して映画館に向かいました。

概要 ※映画.comさんより抜粋させていただきました。

バイト先で知り合った彼女タミ・リンと結婚したテッドは、 子どもが欲しいと思うようになるが、子作りのために自分が 人間であるということを証明しなければならなくなる。 困ったテッドは美人弁護士サマンサにを雇い、法廷に乗り込むのだが……。

感想/印象に残ったフレーズ

物語が始まってまず最初に驚いたのが、テッドの親友のジョンが前作の彼女(ロニー)と 別れてしまっていて、何事も無かったかのように独り身でスタートしていること。 前作であれだけ色々あったというのに……時の流れは悲しいものですね。

そして、まさかのタミ・リンが続投&テッドと結婚。 そうです、前作tedでテッドが顔射の真似をしてドン引きしていたスーパーのレジ打ち係です。 まさか彼女がレギュラー扱いになるとは誰が予想したでしょう。

さて、本作で気になったポイントですが、以下です。
1.ヒロインのサマンサがかわいい。
2.相変わらずの下ネタ満載っぷり。
3.本作の根っこにあるストーリー、人権問題

1つ目。本作のヒロイン、サマンサ。
演じているジェシカ・バースさん、初めて見たのですが、 (とても好みでした……は置いておいて)、すごく上手い演技でしたね。 麻薬の常習犯弁護士という設定もぶっとんでいますが、 そのラりってる具合・気だるさを見事に演じきっているように感じました。

2つ目、これがテッドの本懐かと思いますが。
一夜を一緒に過ごしたジョンとサマンサに対して クールに「昨日はキスだけか?それとも指入れたの?」と聞くテッド。 このエグさがテッドですよね。思わず爆笑してしまいました。
そして、前作ではドン引きしていたタミ・リンすら、 今作ではゴリゴリにテッドワールドに参加していきます。 テッドに向かって「ママになるの超得意なんだ!!」と満面の笑みで 答える彼女の顔を忘れられません。

さて、最後3つ目。
前作はテッドとジョンとの友情にストーリーの比重が置かれていましたが、 今作ではテディベアという濁した・シンボル化した存在を対象として、 人権問題に深くフォーカスを当てています。

サマンサが裁判官の心に訴える為に試行錯誤を重ねる姿、
そして最初は弁護を断っていた弁護士ミーアンがテッドの姿に心を動かされる流れ、
最後の弁護の際にミーアンが放った台詞、
「愛を誰かの心に呼び起こさせることができるものは人間に値する」
正直本作を観て感動して泣かされるとは思いませんでした。
※そもそも期待していなかったというのもありますが……
このシーン、必見です。

おわりに

評価は83点です。
前作の壮絶な面白さからハードルが上がり過ぎていたのか、 若干期待ハズレな部分もありましたが、それでも馬鹿になって笑うことができる良作でした。

最後のシーンでテディベアを子供にプレゼントとしてあげていたので、 おそらく続編をやるのでしょうね。しかもテッドが2人3人と増えて…… 1人でも大変な有様なので、複数居たら目も当てられない下ネタワールドが展開されそうですね!
今から楽しみでなりません。