れあこん

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「刃を研ぐ」ことは、自分の人生に対してできる最大の投資である。 - まんがでわかる7つの習慣4 第6の習慣/第7の習慣/第8の習慣 書評

はじめに/概要

『まんがでわかる7つの習慣』シリーズも遂に最終巻となりました。
本作では第6、7の習慣、および7つの習慣を発表した数年後、作者のコヴィーさんが
追加で発表した第8の習慣も含めた内容となっております。

感想/印象的なフレーズ

私自身、読書をするきっかけとなった作品の最終刊ということで思い入れもひとしお。
本作では特に漫画パートで印象的な台詞が多かったですね。
やはり物語の展開の中で会話されると、説得力も増すというもの。
実際、現実に良くありそうなシチュエーションのため、納得感がありました。

以下、印象的なフレーズおよび私の抱いた感想となります。

第二次世界大戦後、米国で開かれた原子力委員会。多忙な各界の実力者が集まる中、
委員長のリリエンソールは最初に敢えて本題に入らず、信頼口座への預け入れに時間を費やした。
互いの興味や考え方を理解できるようになるためだけに数週間使ったのだ。
その結果、委員会は結束し、クリエイティブな組織文化ができあがったという。

いくら信頼口座の大事さを説いても、それを現実世界、社会の中で実施するのは難しいですよね。 それを実際に現実でおこなう、しかも世界中の実力者が集まる中でおこなった。 こんな話を聞いてしまうと、私たちの会社の中でもひょっとしたら出来るんじゃ?そんな気にさせられます。

それぞれが本気でこのプロジェクトに取り組んでいても…
「本気の形」は違うんだ

本気の形が違うことに気付くことは大きいし、その上でそれを受け入れること。 こっちも出来て初めて、シナジーが生まれます。 自分だけでそう仕向けることは難しいので、自分の影響の輪から始めることが大事なんですね。

「刃を研ぐ」ことは、自分の人生に対してできる最大の投資である。
…人生に立ち向かうとき、あるいは何かに貢献しようとするときに使える道具は、
自分自身しかない。自分という道具に投資することが「刃を研ぐ」習慣なのである。

「緊急でないが重要」なことをおこなうことがどれだけ大切なことか、 そしてそれを継続して行うためには何が必要なのでしょうか? それには「本当の自分」を思い出す、価値観を守り抜くことが必要と説いています。 また、健康を大切にする価値観で行動すると自分に自信が付くとも。 この点については私も身に覚えがあるので、とても納得感がありました。

人に褒めてもらうことではなく、他の人たちの人生が豊かになるように奉仕することが大切なのである。
目的は人に働きかけ、良い影響を与えることであって、認められることではない。

得てして相手からの承認を求めてしまいがちですけれど、そうではなく。 相手への奉仕そのものが大事だと説いています。 性善説というか何というか。好きですけどね、この考え方。ただ、実践するのは難しいです。

親の世代から引き継がれてきた生き方にはいい部分も悪い部分もある
よいところには感謝しつつ悪いところは乗り越えてより高くはばたける道を示すのよ
自分が親に苦しめられてきたからといってそんな育て方まで継承して我が子に伝える必要はないの

子供の教育だけでなく、後輩の教育、後継者の教育。 色んなシチュエーションに置き換えても考えさせられますね。 自分が受け継いだ、今まで脈々と続いてきたものでも悪いものはある。 それを自ら変える勇気も必要ですね。

総評

とうとう4巻も終わり、バーセブンの話もお仕舞いです。
本作は7つの習慣の解説もさることながら、漫画の登場人物もとても魅力的で。
習慣関係なく、作品の続きも気になってしまうレベルだったのがとても良かったなと感じます。
もちろん、生きていく上での大切な考え方も書かれていて、そういう面でも文句なしです。
今後、原書の「7つの習慣」を読んでみたいと思わせられました。
点数にすると78点ですかね。明日から生きる内容も多く、とても満足な内容でした。

まんがでわかる7つの習慣4 第6の習慣/第7の習慣/第8の習慣 (まんがでわかるシリーズ)

まんがでわかる7つの習慣4 第6の習慣/第7の習慣/第8の習慣 (まんがでわかるシリーズ)