れあこん

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リーダーシップが発揮されるのは、真摯さによってである。 - まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論 書評

はじめに

7つの習慣で一躍有名になった『まんがでわかる』シリーズ。
前作がとても分かりやすく、また、自分の人生を変える書となったため、非常に楽しみにしていました。 加えて、ちょうど会社の推薦図書に挙げられていたこともあり、読んでみることにしました。

概要

仕事の失敗から東京での仕事を辞め、地元に帰ってきた女の子が村の観光の発展の為に奮闘する本作。 彼女がチームのメンバーの力を頼りながら、村へ来る観光客をいかに増やしていくのか? そのストーリーを通じて、ドラッカーの言うリーダーシップ、を学ぶことが出来ます。

感想

過去に私がもしドラをザッと読んだこともあってか、新規の情報は私には正直少なかったです。 7つの習慣など、他の自己啓発書と被ってくるような内容も多少ありました。 ですが、概要にも書いた通り、漫画の内容がとても面白く、 サクサクと頭を再整理しながら読み進めることができました。 普通に働いていた、苦労した社会人を題材としている部分も共感し易いポイントなのかな、と思います。

印象に残ったフレーズ

逆にそれ(私たちが仕事で共有すべき指名は何か?)が決まれば、
オレたちも自分で考えて行動できるようになる

人に仕事をお願いする上で、認識の共有は大事なこと。
言葉面も大事だけれど、それをおこなう意味を考え、話すことが大切なんですね。

専門家…彼らにはな "指示"をしてはいけないんだよ

この部分の話は目から鱗でした。
私の職場にも専門家のような後輩がいるのですが、
彼ら彼女らには成果を求めるだけで良かったんですね。
どのようにモチベーションを上げるのか?上手く成果を上げさせるのか?
悩んでいたのですが、その回答を見つけられた気がします。

人を動かすのは結局人でしかないってことか

よく言われることではありますが、結局人間は情で動く、という話。
社会に出る前は「そんなことないでしょう?」と思っていましたが、実際に働いている方なら分かりますよね。

組織の内外を問わず上の立場の相手の
弱みを補って動くという発想もリーダーシップには欠かせないのだ……

このフレーズは私が良く上司に言われていたことだったので、とても実感がありました。 上の立場だけでなく、下の立場で生きていく・組織内で生きていく場合に大事な考え方ですね。 リーダーシップを取って物事を進めて行く立場の人でもそうなんですね。

リーダーシップが発揮されるのは、真摯さ(integrity)によってである。
範となるのも、真摯さによってである。真摯さは、取って付けるわけにはいかない。
…真摯さはごまかせない

この本を読んでいて最も印象に残ったことその1です。
メンバーを怒ったり𠮟ったりするときに、それが受け入れられるか?の
重要な要素の1つに、この真摯さ-Integrityがある。
常に物事に対して真摯さを以て接し続けていなければ、
人からもリーダーとして受け入れられないのですね。

仕事がいつもうまくいくとは限らないからな
落ち込んだりすることは誰にだってある
そんなとき「自分だって人の役に立てるんだ」
「自分は誰かに必要とされる存在なんだ」と思えれば、
それが心の支えになるし新しいチャレンジをする自信になるんだ

この本を読んでいて最も印象に残ったことその2。
ボランティアをすることの意義を語っている時のフレーズです。
何のためにするんだろう??って長年疑問に思っていたことでしたが、
その効能についてとても納得のいく回答が書かれておりました。
疲れ切った心を復活させる、心のエンジンなんですね。

おわりに

印象的なフレーズにも書きましたが、ボランティアの話は私にとってとても参考になりました。 今まで殆どしてきませんでしたが、自分でもボランティア何かしてみたいなぁと。 自分の実際の行動に落とし込めるような内容が書かれているという意味で、意義のある書籍でした。 というわけで、採点は70点で。

まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論

まんがでわかる ドラッカーのリーダーシップ論