れあこん

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マナーが、作るんだ、人間を! - キングスマン(Kingsman) レビュー

はじめに

アントマンを観に映画館に行ったところ、なんか似たような名前の作品を発見。
マーブルでも無さそうだし、ヒーローものでも無さそうだし……
ポスターをよく読んでみるとスパイアクションとありました!
スパイとか入り組んだ話は大好物(アクションもね)なので、観てみることに。

概要 ※映画.comさんより抜粋させていただきました。

ブリティッシュスーツを華麗に着こなし、スパイ組織「キングスマン」の一員として活動しているハリー。ある日、組織の一員が何者かに殺されてしまい、その代わりに新人をスカウトすることになる。ハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその成長を見守っていたエグジーをキングスマンの候補生に抜擢する。一方その頃、頻発する科学者の失踪事件の首謀者ヴァレンタインが、前代未聞の人類抹殺計画を企てていた。

感想/印象に残ったフレーズ

ひと言で言うと、キングスマン達がただひたすら格好良い!映画です。

ヴァレンタインの野望は、携帯のSIMから出る電波で脳を操作し、理性を失った人々同士で殺し合いを行わせて人類の数を減らすこと。そこに立ち向かうエグジーとハリーの紳士っぷりに心がキュンキュンしてしまいました。

さて、特に印象的だったのは以下の3シーンですね。
 1.紳士が理性を失うと……
 2.『聖者の行進』の音楽とともに
 3.スリー、ツー、ワン、パーティー開始!

それではひとつひとつ見ていきましょう。

1.紳士が理性を失うと……

キングスマン・ハリーが電波で脳を操作され、理性を失ってしまうシーンですね。
それまで沈着冷静な紳士でいたハリーが我を忘れて殺し合いに参加してしまい、
結果的にその場(教会)に居た人全員を殺戮してしまうのです。
ハリーのそれまでの行動とのギャップに笑いを抑えきれませんでした。

2.『聖者の行進』の音楽とともに

人の脳を操る電波とともに本作でキーとなるのが、それを受け付けないようにするチップ。ヴァレンタインが選らんだ人はこのチップを埋め込むことで理性を失わない、つまり殺し合いに参加しないで済むような仕組みになっています。

ですが、このチップには秘密があって。ヴァレンタインが意のままに爆発させることが出来るのです。 そこを逆手に取ったエグジーが、ハッキングをおこなってシェルターに隠れていた人全員の頭を爆発させてしまったのが本シーン。

エグジーがハッキングに成功し、爆発させた瞬間に流れる『聖者の行進』。 そしてスローモーションで人々の頭を爆発させ、キノコ雲があがる演出。 余りのシュールっぷりに思わず爆笑してしまいました。 B級映画のようなチープさなのですが、それを感じさせない見事な 作品の雰囲気作りというか……素晴らしいのひと言です。

スリー、ツー、ワン、パーティー開始!

ヴァレンタインの野望は成就し、何度か人類は殺し合うことになります。
以下の予告PVでも観る事ができるシーンですね。


映画『キングスマン』予告編 - YouTube

ハッピーエンドになるとばかり思っていたところでまさかの殺し合い・大混乱が発生してしまい、しかもそれが面白おかしいBGMとともに流れてきて。物語的には最悪の展開のはずなのに、ここも何かコミカルで、面白くてしょうがなかったですね。

おわりに

というわけで、本作品の採点は82点です。
面白おかしいギャグ満載の作品にも関わらず……いや、だからこそなのでしょうか、キングスマン達のスタイリッシュでクールで超強い姿が見事なコントラストとなり、格好良くて堪りませんでした。アクション映画として観ても文句なく素晴らしい、名作だったと思います。

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2015/09/24 鑑賞@TOHO CINEMAS 川崎